【サラリーマンがM&A?】個人が少額で会社を買う方法、メリット・デメリットも

M&A後継者社長

M&Aと聞くと企業間で行われるイメージがありますが、実際には個人がオーナー社長と株式を売買することでM&Aを成立させることができます。現在、売りに出している企業のなかには、わずか100万円程度で買えるところもあります。

2018年に出版された三戸政和氏著の「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門」という本がベストセラーになったことから、個人のM&Aは注目を集めています。起業を考えている人にとっても、既存の事業を引き継げる個人M&Aを魅力と感じるようです。

しかし、個人M&Aにはメリットだけではなく、デメリットも存在します。本記事では個人M&Aの基礎知識から気になる会社の見つけ方まで紹介します。

サラリーマン個人がM&Aできる会社

労働力不足が叫ばれる昨今、中小企業を中心に後継者不足が深刻化しています。2020年に行われた全国企業「後継者不在率」動向調査によると、日本全国の後継者不在率は65.1%で2011年以降過去最低を記録しました。

このような時代にあって、100万円程度と個人でも手が届く価格で買収できる企業が増えているのです。後継者不足を解消したい企業と、終身雇用が保証されなくなったサラリーマン双方にメリットがあることから、近年個人M&Aは増加傾向にあります。

小売・サービス業、飲食、IT業界が人気

M&Aナビ、個人による会社買収の意向調査を実施 〜転職・起業に続く新たなキャリアとして検討する人が急増〜|PRTIMES

中小企業のM&Aに特化したプラットフォーム「M&Aナビ」を運営する株式会社ALIVALは、2019年に「個人による会社買収の意向調査」を実施しています。さまざまな調査項目がありますが、「買収したい業種の調査」からは個人M&Aで人気の業種がわかります。

この調査では、小売・サービス業がトップ。そのなかでもクリーニング店や美容院が注目されています。クリーニングは無人店舗の経営が可能となるため、人材をそろえる必要がなく、M&A初心者にも手が届きやすいといえます。美容院は現在非常に数が多く、需要だけではなく供給が多い点が人気の理由です。

また、飲食店やECサイトやアプリを買収して運営できるIT・ソフトウェア業界も買収先として需要があります。それ以外にも製造業や卸売、不動産、医療と複数の業界が個人M&Aの対象としてみなされています。

個人がM&Aをするときにかかる費用

M&Aナビ、個人による会社買収の意向調査を実施 〜転職・起業に続く新たなキャリアとして検討する人が急増〜|PRTIMES

「個人による会社買収の意向調査」によると、65%以上の回答者が1,000万円以下の買収予算を設定しています。

実際に個人のM&Aは100万円程度の資金でも実現可能です。しかし、譲渡企業に渡す譲渡対価以外にも契約書などの作成を行う弁護士・税理士・会計士への報酬、人件費、登記費用、印紙代など、多様な費用が発生します。仲介会社を利用してM&Aを行う場合、仲介手数料も忘れてはなりません。この仲介手数料については、取引金額に応じて報酬料率が変わる、「レーマン方式」を採用している企業がほとんどで、大規模なM&Aになればなるほど費用もかさみます。

個人がM&Aするときのメリット

近年注目されている個人M&Aですが、サラリーマン生活のなかにはない、さまざまなメリットが存在します。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。

取引先や顧客をそのまま引き継げる

通常、いちから事業を立ち上げる際には、事務所から設備まですべて自分でそろえなければいけません。さらに知名度ゼロの状態から、営業活動をして取引先や顧客と関係をつくる必要があります。しかし、それもM&Aであれば、それらがすべてそろっている状態で事業を引き継げるため、コストや営業努力を最小限に抑えられます。従業員の研修や教育に時間を割くこともなく、教育コストはほとんどかかりません。

今後の事業計画を立てやすい

いちから立ち上げた商品・サービスは、販売してからでなければ売れ行きの見通しがつかず、ある意味賭けとなります。しかし、M&Aでは既存事業の売上や利益を事前に把握できているため事業計画を立てやすく、見込み違いを防げる可能性大です。

自分の強みや経歴を活かしていける

日本における起業の難しさは、起業者が基本的に一人で何もかもやらなければならない点にあると言われています。事務所の選定から人材獲得、資金調達、各種手続き、営業、マーケティング、事務などです。しかし、それもM&Aは人材がそろっているため、苦手分野は他の従業員に任せて、自分が得意とする業務に集中できます。結果として、仕事を効率化できるはずです。

個人がM&Aするときのデメリット

メリットが多い反面、個人M&Aにはデメリットも存在します。メリット・デメリットの双方を理解することで、個人M&Aへの認識がまた変わるかもしれません。こちらも代表的な3つのデメリットを紹介します。

聞いていた事業内容・状況が違う可能性がある

個人M&Aで多いトラブルは、買収した企業の中身が聞いていたものと違う、という点と言えます。。大抵の場合、「買収してもらいたい」という想いから、企業側は自社の良い点ばかりをアピールしがちです。個人M&Aは小規模であるため、買い手にまつわる情報は限られる傾向にあります。そのため、契約書を交わす前には決算書だけではなく複数の書類をよく読み込む必要があります。

従業員のフォローが重要

M&Aで社内に新しい風が吹くと新体制になじめず、モチベーションを下げてしまう従業員が少なくありません。従業員がそろっているところはM&Aのメリットですが、その従業員が退職してしまっては、人材集めにさらなるコストと労力を要します。買収前から在籍していた従業員を引き続き確保できるように、M&A後しばらくはこまめなフォローを行うようにしてください。

ビジネスフローの正しい理解が求められる

異業種を買収するとき、買収先のビジネスフローを正しく理解していなければ、経営のPDCAをうまく回せなくなってしまいます。また、同業種であってもその企業のカルチャーにマッチしなければ、経営が成り立ちません。

これは実際に買収してみなければわからない部分もあります。そのため、M&Aではなく後継者候補として気になる会社に入社し、現場を学んでから経営者を目指すという手もあります。

個人M&Aできる会社の見つけ方

リットだけではなく、デメリットも存在する個人M&Aでは、赤字企業を掴んでしまわないように、慎重に精査して選ぶ必要があります。自分にマッチする買収先を見つけられる方法は、主に以下の3つです。それぞれ比較してみてください。

マッチングサイトを活用する

もっとも手軽に買収先を見つけられるのは、M&A、事業承継、事業譲渡の個人向けプラットフォーム・マッチングサイトです。日本国内にもさまざまなサイトがあります。

は大手で特に有名です。成約までは一切費用が発生しないサイトも多く、プロのサポートを受けられるサイトでは手続きをスムーズに進められます。

事業承継支援サービスに相談する

事業承継支援センターは、その名の通り事業承継を支援する機関です。国が管轄している機関も存在しますが、多くは民間企業でコンサル会社がサービスのひとつとして提供しています。代表的な企業には、以下が存在します。

また、銀行など、相談を請け負っている金融機関も少なくありません。

M&A仲介会社へ登録する

M&A仲介会社は、登録すると、自分の条件にマッチする企業を紹介してもらうことができます。M&A対象の会社が決まったら、条件交渉や譲渡、買収の契約、法務・税務・労務などの専門的な手続きまで一任できるため、個人M&Aにおける案件探しでは有効です。代表的な個人M&A仲介会社としては、

などが存在します。

また、M&A仲介会社に類似したものとして、次に紹介する「後継者サーチ」のように中小企業の後継者になれる後継者登録会社も存在します。いきなり企業を買収するのではなく、後継者候補から始めたいと考えている方は、参考にしてください。

経営に参画する人材を目指すなら後継者サーチがおすすめ

個人M&Aをするとサラリーマンがいきなり企業の経営者となれるため、魅力を感じる方が少なくありません。最近は購入できる資金も低額化していて、ますます手が届きやすくなってきています。

しかし、予備知識のないサラリーマンがいきなりM&Aに手を付けると手順がわからずに、うまくいかないことも。買収企業にまつわる情報を網羅できておらずに、聞いていた会社の実情が想像していたものと違ったというのはよくある話です。また適切なビジネスフローをつくれずに、業績を悪化させてしまった失敗事例もあります。

「M&Aに興味はある、でも何から始めたら良いのかわからない」という方は、まずは中小企業の後継者から始めてみてはいかがでしょうか。経験豊富なコンサルタントが在籍している後継者登録会社に登録すると、非公開の社長・幹部求人を紹介してもらえます。

後継者サーチは、後継者不在企業と経営人材を結ぶ、ハイクラス人材向けキャリア支援サービスです。

全国170を超える金融機関や士業との連携を通じて、専任コンサルタントが後継者不在の優良企業とのマッチングサポートを行っています。さらに入社後・事業継承後はさまざまな経営支援サポートを受けられるため大変心強いです。気になる方は、まずは会員登録して情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

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